カープの代打の切り札と言えば、松山竜平。
2023年シーズンは代打での打率.380と驚異の数字を残している。
カープでは町田公二郎、浅井樹という左右の代打の切り札がいた時代もあるが、代打の日本記録を調べていたら、この2人以上に元敏腕スカウトである宮川孝雄の代打成績がスゴイ事に気が付いた。
代打日本記録に多く登場する元カープ戦士!
プロ野球の代打記録を色々と引っ張て見ると、1位になっている元カープ選手や、トップ5に入っている元カープ選手が多い。
【通算代打起用回数】
順位 | 名前 | 回数 |
1位 | 宮川孝雄 | 778 |
2位 | 桧山進次郎 | 757 |
3位 | 川又米利 | 632 |
4位 | 藤波行雄 | 610 |
5位 | 浅井樹 | 582 |
1位と5位に元カープ選手。
全てDH制のないセントラルリーグのチームであり、代打の仕掛けポイントが多いからだろう。
パシフィックリーグの1位は、通算559回の高井保弘。
【通算代打安打】
順位 | 名前 | 安打数 |
1位 | 宮川孝雄 | 186 |
2位 | 桧山進次郎 | 158 |
3位 | 浅井樹 | 154 |
4位 | 淡口憲治 | 137 |
5位 | 川又米利 | 128 |
1位と3位に元カープ戦士。
淡口憲治は晩年パシフィックリーグに在籍していたが、やはりセントラルリーグの選手が中心。
パシフィックリーグの記録は120安打の高井保弘。
【通算代打本塁打】
順位 | 名前 | 本塁打数 |
1位 | 高井保弘 | 27 |
2位 | 大島康徳 | 20 |
3位 | 町田公二郎 | 20 |
4位 | 淡口憲治 | 17 |
5位 | 川又米利 | 16 |
高井保弘の記録は世界記録でもある。
大島康徳はセ・リーグで16本、パ・リーグで4本の計20本であり、町田公二郎の20本はセ・リーグ記録である。
【通算代打打点】
順位 | 名前 | 打点数 |
1位 | 宮川孝雄 | 118 |
2位 | 桧山進次郎 | 111 |
3位 | 高井保弘 | 109 |
4位 | 川又米利 | 105 |
5位 | 八木裕 | 98 |
1位は元カープ戦士の宮川孝雄。
浅井樹は通算代打打点93で7位である。
【通算代打打率】
順位 | 名前 | 打率 |
1位 | 若松勉 | .349 |
2位 | 浅井樹 | .315 |
3位 | 五十嵐信一 | .292 |
4位 | 宮川孝雄 | .2903 |
5位 | 松山竜平 | .2900 |
(代打起用回数300以上の選手のみ)
代打は.250あれば良いという評論家も多い中で、通算代打打率で3割を超えているのは驚異的。
2023年の松山竜平の代打打率.380はスゴイ成績なのである。
(小窪哲也も2015年に代打打率.380の記録を残している。)
【年間代打起用回数】
順位 | 名前 | 回数(年) |
1位 | 真中満 | 98 (2007) |
2位 | 立浪和義 | 93 (2007) |
3位 | 麻生実男 | 87 (1962) |
宮川孝雄 | 87 (1966) | |
5位 | 桧山進次郎 | 86 (2008) |
立浪和義 | 86 (2008) |
2007年は144試合制であり、68%の試合で真中満は代打起用されていたことになる。
【年間代打安打】
順位 | 名前 | 安打数(年) |
1位 | 真中満 | 31 (2007) |
2位 | 三沢今朝治 | 26 (1969) |
3位 | 立浪和義 | 23 (2007) |
桧山進次郎 | 23 (2008) | |
5位 | 石川進 | 22 (1962) |
宮川孝雄 | 22 (1966) | |
大田卓司 | 22 (1978) | |
永尾泰憲 | 22 (1986) | |
若松勉 | 22 (1988) |
球界全体を見渡せば、シーズンで31安打を放っている選手の方が少ない中、代打だけで31安打も放った真中満は正に代打の神様と言えるだろう。
【年間代打本塁打】
順位 | 名前 | 本塁打(年) |
1位 | 大島康徳 | 7 (1976) |
2位 | 高井保弘 | 6 (1974) |
石嶺和彦 | 6 (1985) | |
大豊泰昭 | 6 (1999) |
年間代打安打数の時と同じ考えだが、年間で7本塁打する選手がどれほどいるのだろうか?
代打だけで7本の本塁打を放つとは、神懸かっている数字である。
【年間代打打点】
順位 | 名前 | 打点数(年) |
1位 | 真弓明信 | 30 (1994) |
2位 | 立浪和義 | 27 (2007) |
3位 | 宮川孝雄 | 24 (1966) |
平田薫 | 24 (1985) | |
5位 | 高井保弘 | 23 (1974) |
ここぞの場面で登場する代打であれば、この数字が一番誇れる数字かもしれない。
この年の真弓明信から、「代打の神様」という言葉が使われるようになったと思う。
【通算代打満塁本塁打】
順位 | 名前 | 本数(年) |
1位 | 町田公二郎 | 4 |
1位 | 藤井康雄 | 4 |
3位 | 麻生実男 | 3 |
元カープ戦士の町田公二郎と、オリックスで活躍した藤井康雄が4本でトップ。
藤井康雄は2001年だけで3本もの代打満塁本塁打を放っている。
藤井康雄は代打に限らず通算14本の満塁本塁打を放っているが、これは中村剛也(16本)、王貞治(15本)に次ぐ、日本歴代3位の記録である。
代打満塁本塁打を2本放っている人は14人もおり、意外と多い。
【通算代打サヨナラ本塁打】
順位 | 名前 | 本数 |
1位 | 高井保弘 | 3 |
若松勉 | 3 |
2本のサヨナラ本塁打を放った選手は7名いる。
高井保弘は1974年のオールスターでも代打サヨナラ本塁打を放っている。
代打の記録を見ると元カープ戦士、宮川孝雄、町田公二郎、浅井樹の名前が多い。
ここに小窪哲也も名を刻めるか?
ただし、本人としてはレギュラーでポジションを奪いたいと思っているはずで、この記録に名を刻むことなど考えてもいないことだろう。
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