2015年、セントラルリーグは東京ヤクルトスワローズが優勝を果たした。
昨年まで2年連続の最下位のチーム、監督はカープと同様に新任監督のチーム、この2チームの差は何だったのだろうか?
監督の意思を感じ、額面通りの働きをした東京ヤクルトスワローズ
東京ヤクルトスワローズが圧倒的な戦力を持っているかといえば、そうではない。
1軍のトップ選手は素晴らしい成績を残しているが、2軍に目を向けると野手不足で、シーズン途中に打撃投手兼スコアラーの阿部健太を育成契約させて、野手で出場させていた。
ケガ人の影響もあるが、チーム全体の戦力で見れば、カープがスワローズに劣っているということはない。
それでも、1軍選手に目を向けると、素晴らしい成績を残している選手がスワローズには多くいる。
しかしこれも、カープの選手が額面通りの活躍をしたらどうなのだろう?と思う。
菊丸コンビを中心に野手陣は昨年以下の成績の選手ばかり。
先発投手はカープに分があると思うし、リリーバーもシーズン当初に予定されていたヒース、一岡竜司といったところが、シーズン序盤から思い通りの投球をできなかった。
今年の順位を、選手個々の力量で終わってしまったら意味がない。
(もちろん個々の選手はレベルアップしなければならない。)
真中監督が就任当初に口にした「投手力を中心とした守りの野球」、特に崩壊していたリリーフ陣の整備にピッチングコーチの高津臣吾と取り組んだ。
リリーフを整備するということは、先発陣は頭から飛ばしていけることになる。
攻撃陣はリリーフに負担をかけまいと得点をどうやって取るかを考える。
一つの重大課題に対して、リリーフ投手だけでなくチーム全体が感じるものがあって、勝利に繋がったと思う。
監督が目指すべき野球が浸透して、個々のレベルもあがり、チームの勝利に繋がったのだと思う。
緒方孝市が監督に就任した際に口にしたのは、
「優勝するために、もう一度投手力を含めた守りの野球というのを徹底的に行い、攻撃面ではもっともっと使えるはずの機動力を全面に出していきたいです。」
とのこと。
今思えば、どの人が監督になっても言いそうな発言だ。
具体的にならばどうする?ということがチーム全体に浸透していなかったのではないだろうか?
2年連続昨年最下位だったチームを任された新任監督は優勝を果たした。
2年連続3位だったチームを任された新任監督は勝率5割の壁と必死に戦っている。
もう一度、カープに足りないものが何かを考え、しっかりとしたビジョンを持って秋からのチーム作りを行ってもらいたい。
カープもリリーフ陣の整備から取り掛かることが必要だと思う。
そして、その課題をリリーフ陣だけの問題とせずに、チーム全体の課題と思って戦ってもらいたい。
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