2018年からタイブレーク制が導入された高校野球、元々はメジャーリーグのように延長打ち切りのルールはなく、勝負が決するまで延長を続けていた。
延長のルールはどのような推移で変遷しているのだろうか?
高校野球の延長引き分け再試合規定の改定推移をまとめてみた!
過去の甲子園での最大延長は、昭和8年(1933年)夏の準決勝、明石中対中京商の延長25回である。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | |
明石中 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中京商 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 計 | |
明石中 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
中京商 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1x | 1 |
この時代、最大延長の規定は設けられていなかったが、大会本部では「勝負がつかなくても25回で打ち切る」と決定していたようだ。
この試合の後も特に最大延長回の規定は設定されなかった。
しかし、昭和33年(1958年)春季四国大会での徳島商の試合がルール改定へと動きを進めることになる。
この大会の徳島商は、対高知商で延長16回、翌日の対高松商で延長25回と連日に渡って死闘を演じた。
この時の投手はあの板東英二であり、2試合とも完投し、2日間で計41イニングを投げ抜いている。
この2試合から、高野連役員が本部に働きかけ、この年の夏の選手権から延長18回の規定が制定された。
「延長18回を終えて引き分けの場合はその時点で試合を終了し、後日再試合を行う。」
そして、初めて延長18回引き分け再試合が適用された試合(1958年夏の準々決勝)でも板東英二が投げている。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
徳島商 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
魚津 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 | 計 | |
徳島商 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
魚津 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
翌日の再試合では3‐1で徳島商が勝利。
この試合を含めて、甲子園では計4度、延長18回引き分け再試合を演じているが、いずれも0-0での引き分け再試合となっている。
延長18回 | 再試合 | |
昭和33年(1958年) 夏準々決勝 |
徳島商-魚津 0-0 |
徳島商-魚津 3-1 |
昭和37年(1962年) 春準々決勝 |
作新学院-八幡商 0-0 |
作新学院-八幡商 2-0 |
昭和39年(1964年) 夏1回戦(開幕戦) |
掛川西-八代東 0-0 |
八代東-掛川西 2-6 |
昭和44年(1969年) 夏決勝 |
松山商-三沢 0-0 |
松山商-三沢 4-2 |
この延長18回引き分け再試合の規定が変わるきっかけになったゲームが、平成10年(1998年)夏の準々決勝、横浜-PL学園の一戦である。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
横浜 | 0 | 0 | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 |
PL学園 | 0 | 3 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 計 | |
横浜 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 2 | 9 |
PL学園 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 7 |
延長18回まではいってないものの、9-7とスコアが大きく動いており、横浜高校の松坂大輔は完投し、250球を投げ抜いた。
この試合が議論を呼び、平成12年(2000年)春の選抜から、延長戦が15回で打ち切られる制度に変更となったのだ。
⇒ 甲子園延長18回/15回引き分け再試合一覧!2試合目も接戦となるケースが多い!
延長15回で決着が付かなった場合、再試合になると思っている人が多いと思うが、規定では、春・夏の甲子園と夏の県予選は引き分け再試合となっているが、それ以外の大会では「抽選」も採用できるルールとなっていた。
春の選抜へと続く秋の大会で抽選で負けとなったら、ただただ悲しいだけだと思うのだが・・・
だからこそ、抽選はどの地区でも採用されず再試合が適用されていたのだと思う。
また、延長15回でも投手の酷使など健康管理面が問題になっているので、タイブレークを含めたルール改定が議論の対象となっていた。
そして、2017年9月19日に開催された日本高校野球連盟の理事会で、2018年選抜から延長13回以降にタイブレーク制が導入されることが決定した。
2018年1月10日には日本高校野球連盟が、2018年から春選抜・夏選手権の甲子園大会や地方大会の全ての公式戦で延長13回以降にタイブレーク制を導入すると発表。
そのルールは、延長13回からは無死1,2塁、打順は前の回からの継続で行う。
ただし、決勝戦だけは延長15回まで行い、同点の場合は引き分け再試合。
決勝再試合ではタイブレーク制が適用されるとなっている。
2018年のセンバツでは延長13回に突入する試合がなくタイブレークが実施される事はなかったが、2018年夏の選手権1回戦で史上初めて甲子園でタイブレークが適用される事になった。
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | |
佐久長聖 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 |
旭川大 | 0 | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 計 | |
佐久長聖 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 5 |
旭川大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 |
猛暑が続く8月、選手や観客の為に更なる改善策が出てくるかもしれない。
2023年の春のセンバツから延長戦となる10回よりタイブレークが導入される事になった。
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