同一イニングに投手が一度ある守備位置についたら投手以外に他の守備位置に移れず、投手に戻ってから投手以外の守備位置に移れない!

2017年3月19日、センバツ高校野球初日に1回戦屈指の好カードである履正社(大阪)対日大三(東京)の試合があった。

試合は5-5で迎えた9回表に履正社が7点を取って12-5で勝利した!

同一イニングで投手⇒野手⇒投手⇒野手は認められない、がこのルールは必要か?

9回表途中、日大三は先発投手の桜井周斗から岡部仁へと継投したが履正社打線を止められず、センターの守備に就いていた櫻井周斗が再びマウンドへ。

しかし、それでも履正社打線の勢いは留まる事を知らず、センターを守っていた岡部仁が再びマウンドに上がる事になった。

ここまでは良いのだが、この時に投手の桜井周斗がセンターの守備位置に就いた。

実はこれは公認野球規則5・10(d)【原注】に抵触するのである。

同一イニングでは、投手が一度ある守備位置についたら、再び投手となる以外他の守備位置に移ることはできないし、投手に戻ってから投手域外の守備位置に移ることもできない。

桜井周斗はベンチに下がらなければならなかったのである。

履正社もルールを把握しておらず、アピールもなく試合はそのまま続行された。

(審判も気付かなかったようだ。)

結果に大きな影響もなかったが、実はこのルールで大問題になったことがある。

2011年7月26日、夏の選手権大会広島大会の準決勝、崇徳対新庄は4-4で延長に入った。

延長10回表、崇徳が投手⇒野手⇒投手⇒野手の采配をしてしまった。

この交代に新庄サイドが猛抗議。

と言うのも、ルール通りに行くと投手はベンチに下がらないといけないが、崇徳はこの時点でベンチ入り選手20人を使い切っていたのである、

ルールに従えば没収試合となり、9-0で新庄の勝利となる。

79分間中断して協議した結果、投手交代自体を認めないという処置で試合は再開。

その回に新庄は1点を勝ち越し、5-4で勝利した。

新庄が勝ったからいいものの、負けていたら大きな問題になったことだろう。

審判も気付かないこのルール、どのような意味を持つか分からないが、無くしても良いルールではないか?と感じてしまう。

プロ野球では1999年~2000年頃に阪神タイガーズの監督野村克也起用した遠山―葛西―遠山―葛西での起用で適用されたルールである。

同一イニングで最後の葛西登板時には、遠山はファーストの守備には就けずにベンチに下がっていた。

 

 

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