カープを25年ぶりのリーグ優勝に導いた助っ人外国人投手でありながらエースであるクリス・ジョンソン。
52年ぶり2人目となる外国人投手での沢村栄治賞受賞となった。
クリス・ジョンソンとジーン・バッキーの成績比較
クリス・ジョンソン以前に沢村賞を受賞したのは1962~1968年に阪神、1969年に近鉄で活躍したジーン・バッキー以来54年ぶり2人目。
沢村賞受賞時の2人の成績を選考基準で比較してみたい。
名 前 |
年 | 登 板 試 合 数 |
完 投 試 合 数 |
勝 利 数 |
勝 率 |
投 球 回 数 |
奪 三 振 |
防 御 率 |
バッキー | 1964 | 46 | 24 | 29 | .763 | 353.1/3 | 200 | 1.89 |
ジョンソン | 2016 | 26 | 3 | 15 | 682 | 180.1/3 | 141 | 2.15 |
基準 | 25 | 10 | 15 | .600 | 200 | 150 | 2.50 |
*太字:リーグ最高、斜字:沢村賞基準未満
バッキーは全項目を満たして沢村賞を受賞。
一方のクリス・ジョンソンは登板数、勝利数、勝率、防御率の4項目だけのクリアであった。
比較してみたものの、時代が違うのでジョンソンが劣っているという訳でもない。
バッキーの登板数、完投数、勝利数、投球回はジョンソンの倍近くあり、近代野球では到底不可能な数字である。
沢村賞は1947年、読売新聞社が戦前のプロ野球黎明期において豪速球投手として名を馳せた沢村栄治の栄誉と功績を称えて制定された。
当初は読売新聞社が東京運動記者クラブ部長会に選考を委嘱していたが、1982年5月14日に同会が沢村賞の選考を辞退することを決定した。
そして、1982より選考委員会方式に改められ、この時に沢村賞選定基準の7項目ができたのである。
それから34年が経過し、投手の分業制が確立されていった。
近代野球には合わない項目もあり、選考委員会では選定基準の変更が議論された。
例えば、近代野球において優れた先発投手の基準として挙げられるのが6回を3失点以内に抑えるクオリティ・スタート(QS)。
このQSを選考基準に導入する事が考えられているようだ。
2016年のジョンソンは、先発26回に対してQSは24回であり、QS率は実に92%!
安定感抜群のジョンソン、外国人投手として初の2年連続沢村賞の受賞を目指してもらいたい。
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