秋季キャンプがスタートした。
ルーキーイヤーに二ケタ10勝を上げた大瀬良大地、初日から精力的にブルペンに入り、スプリット・フィンガード・ファーストボールの習得に励んでいるようだ。
前田健太、上原浩治にみる新球習得のメリット・デメリット
スプリットといえば、今や球界で一番熱い変化球だろう。
田中将大の代名詞ともいえる球種であるが、田中将大も高校時代やプロに入って間もなくはスライダーが伝家の宝刀であった。
プロ入り後に覚えたスプリットに磨きをかけ、メジャーでも通用するボールであり、投手となった。
スプリットと言えば、前田健太が今春のキャンプで習得を目指していたが、扱いきれずに断念した。
今年の成績は11勝と満足できるものではなかったが、もしスプリットが習得できていれば、もしスプリットに費やす時間を違う時間に費やしていたら、違った成績になっていただろうか?
こればかりは推測の域を出ないが、新球の習得はそれだけ難しいということがわかる。
2008年の春季キャンプ、読売ジャイアンツ時代の上原浩治がシュートの習得に励んでいた。
その結果、ストレートが走らなくなりシーズン前半絶不調であった。
北京オリンピックを境に復活して、日本シリーズの開幕投手を務めるまでになったが、それ以降は元のピッチングスタイルであるストレートとフォーク主体のコンビネーションに戻している。
投手からしてみれば、あの変化球を覚えたい、それにより投球の幅が広がると思って努力していると思う。
成長する気持ちがなければ息の長い投手になることはないだろう。
今オフ、上原浩治は40歳になるシーズンからの2年契約を勝ち取った。
習得できなかったシュートで時間を費やした部分もあったかもしれないが、あの経験からストレートやフォークにより磨きをかけようと思ったはずだ。
同じように考えれば前田健太が来シーズンどんなピッチングを見せてくれるのか、非常に楽しみだ。
そして大瀬良大地、スプリットが習得できれば間違いなく投球の幅が広がる。
もし習得できなかったとしても、新しく見えてくる景色がきっとあるはずだ。
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