2015年プロ野球も前半戦が終了してオールスターブレーク。
多くの評論家が優勝候補に上げていたカープは、借金4の5位でシーズンを折り返すことになった。
選手を育てることと固執すること
カープは開幕前、充実した投手陣があり、優勝候補の筆頭であった。
蓋を開けてみると、先発投手陣は12球団でもトップクラスの充実ぶりだが、リリーバーの不安定さが露呈し、多くの試合をリリーバーで落としてしまった。
昨年セットアッパー・クローザーを任されたミコライオ、中田廉、一岡竜司だが、ミコライオは移籍、中田廉と一岡竜司はケガや不調で前半戦終了時には一軍にいない状態に。
抑えでスタートしたヒースも合わせて、これまで不調な選手が出るとは予想もしていなかった。
途中から中崎翔太をクローザーに、大瀬良大地をセットアッパーに配置転換して、打たれることもあるが、彼らの経験からすれば仕方ないこと。
ここは現有戦力の中で、最良の選択をしているように思う(他に手の打ちようがない)。
一方の攻撃陣。
4月は貧打に泣いたが、新井貴浩の加入やエルドレッド、シアーホルツが実力を発揮して攻撃陣には厚みができた。
後半戦は緒方孝市が言うとおり、菊丸コンビがキーになるだろう。
そして、私が緒方孝市采配で一番気になるのは野間峻祥の起用法。
足が使えるカープらしい選手で将来のカープを背負って立つ選手だ。
しかし、現時点で赤松真人以上の使われ方がされているのは疑問である。
赤松真人は開幕を2軍で迎え、なかなか1軍に昇格されなかった。
選手は我慢して起用して育つのは間違いないが、だからといって明らかに実力が勝る選手を起用しないのは意味がわからない。
プロ野球だけでなく、組織はボスが変わると何かを変えたがる。
会社のトップや部活の監督でも新任者は自分の色を出そうとする。
野村謙二郎は栗原健太をサードに持っていき、野手陣の起用方法を厚くしようとした。
また、途中からは堂林翔太を育てようと躍起になっていた。
マーティ・ブラウンは前田智徳を2番で起用したり、中4日×投球数100球のメジャー流ローテーションを取り入れようとした。
この2人に共通するのは、弱いチームからの変革であり、大きな舵取りが必要であった。
しかし、緒方孝市は徐々に土台ができたあとのチーム作りであり、初年度からの優勝が期待されてのこと。
基本的にあまり大きく変えられない中で、自分の後継者として野間峻祥を育てることで、自分の色を出そうとしているのかなと思う。
しかし、ここぞの場面では代走赤松真人を優先的に起用してもらいたい。
代走は、経験を積むというよりは、経験があってこそのポジションだと思う。
野村謙二郎は自分の後継者に堂林翔太を育てたかったのだろう。
背番号7を与えたことからも、その気持ちが伝わってくる。
背番号37、緒方孝市が新人の頃から付けていた背番号を付ける野間峻祥、起用されることに甘えることなく、ポジションを奪い取ってもらいたい。
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