2014夏の甲子園、大阪桐蔭高校の優勝で幕を閉じた。
平成3年の初出場初優勝から4度目の優勝。
平成の中心に大阪桐蔭あり!といったところだろう。
しかし今大会、外野からの声がうるさかった。
超スローボール、大量得点差での盗塁に問題なし!
東海大四の西島亮太の超スローボール。
超スローカーブと表現されている場合もあるが、あれはボールにカーブの回転をかけていないのでカーブではなくスローボールだと思う。
某元アナウンサー(後に名前が出ていたが・・・)がケチを付けていたが、あのボールを投げる技術、度胸、なかなか出来る技ではない。
実際にはフォーム的に超スローボールがくることはわかってしまうが、あのボールがあるが故、バッターもバッターボックスで考える要素が増え、心理的に優位に立つのかもしれない。
ルール的にも問題ではなく、相手に勝つために考えだし練習した投球、どこにも問題はない。
走って走って走りまくる健大高崎の機動力を超えた機動破壊。
甲子園を盛り上げてくれた。
甲子園でのチーム盗塁数は26で、1921年に和歌山中が記録した29には僅かに及ばなかったものの、トップバッターの平山敦規は8盗塁を記録し、1921年京都一商(現:西京)の原田安次郎と並ぶ大会タイ記録。
高校野球とはいえ、近代野球でここまで盗塁を記録するのは難しい。
盗塁するには塁に出る事も必要であり、単純に足が速い選手を並べれば良い訳でもない。
この盗塁についても、大量得点差がついた後での盗塁を非難する声が上がった。
プロ野球の世界では大量得点差が付くと守備側が牽制を投げなかったりと、ある意味、試合そのものを投げているケースがある。
(長期に亘るリーグ戦、上手く負け試合を作る事も重要)
その為、プロでは”暗黙の了解”で大量得点差がついたゲームでの盗塁は禁止されており、実際に走っても盗塁の記録がされない時もある。
暗黙の了解であり、もちろんルールブックに記載されてはいない。
しかし、負けたら終わりの高校野球、セーフティルールなど存在しない。
実際にこの夏は、石川県大会決勝で星稜が9回裏に8点差を逆転してのサヨナラ勝ちや、甲子園でも大垣日大が初回に8点を奪われるものの、徐々に点差を詰めて逆転勝ちをしている。
取れる時に点を取る、その為の戦術が盗塁で有り、これも非難される要素はない。
単なる観客であれば居酒屋談義的に何を言おうと問題ないだろうが、こうした発言がマスコミに近い所で出ていることに違和感がある。
そしてあの松井秀喜の5打席連続敬遠、今改めて考えてみても何ら問題のなかった行為、1つの戦術・作戦であったと思う。
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