2014年のプロ野球の平均試合時間は、3時間17分(延長戦は9回終了時)。
何とか3時間以内にしようと、日本野球機構(NPB)が中心となって「ゲームオペレーション委員会」を立ち上げた。
プロ野球の面白味をなくしてはならない
ゲームオペレーション委員会には任意の球団、審判部、そして日本プロ野球選手会で構成されている。
選手会も入っているのは、自分たちの地位向上に繋がると考えているからだろう。
21世紀に入った頃からプロ野球の地上中継は激減している。
18時から始まったゲームを試合終了まで放送するためには、3時間以内が目標。
3時間を超えれば途中で中継を打ち切るか、放送時間の延長をしなければならない。
しかし、放送時間を延長するには後番組のスポンサーの了解が必要。
一昔前のように、その許可が下りないのだろう。
結果、中途半端に中継をすることになり視聴者の評価を得られない。
地上波のテレビ中継が減れば放映権料が少なくなるので球団収入を直撃する。
球団収入が減れば、選手の年俸も減るので、みんな死活問題だ。
そこで、地上波中継復活の為に、平均試合時間を3時間以下にしようと目標を置いている。
地上波中継を考えれば、3時間ではなく2時間50分が目標であろう。
野球好きはBSやCSで最後まで試合を見ているのだろうが、地上波と大きく放映権料が異なるらしい。
数年前までは二酸化炭素排出量削減を試合時間短縮の意義にしていたが、今の目的はストレートなものとなった。
もともと野球は時間制限のないスポーツ。
高校野球でも試合時間の短縮のために、延長戦でのタイブレーク導入を考えているようだが、本来の野球の本質を変えてはダメだと思う。
特に日本野球は単なる力と力のぶつかり合いではない。
試合の流れを読んだり、配球の妙があったりして、それが日本人に受け入れられている部分があると思う。
日本独特の「間」を楽しめるスポーツ。
国技の相撲でも「間」が多く、将棋などじっくり考える文化が日本にはある。
地上波中継の為だけに時短を考えたら、野球人気そのものが無くなってしまうと思う。
目指すは黒田博樹のようなピッチング。
リズムよく四球も少なく投球する。
見ている方もリズムよく野球が見られるし、試合が流れるのも早い。
また、バントも一発で決められれば、無駄に時間を費やすことはないだろう。
野球のレベルを上げれば、試合時間も短くなり、野球そのものも面白くなるはずだ。
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