2014年夏の甲子園が近づいて来た。
多くの都道府県で代表校が決定しているが、一番日程消化の遅いのが愛知県である。
雨天順延や延長15回引き分け再試合の影響もあり、5回戦から決勝まで4連戦の日程が組まれた。
夏に勝てない愛知県!?
愛知県は全国的に見れば野球王国だと言われている。
実際に愛知県外の私の友人からもそう見られている。
実際にはどうなんだろうと平成以降の成績を拾ってみた。
25勝26敗
負け越しである。
これも2009年、堂林翔太を擁して優勝した時に6勝を稼ぎだしており、初戦の成績だけピックアップしてみると以下の通り。
11勝16敗
負け越しである。
野球王国と言われる県の成績ではない。
(平成25年までの成績であるが、1998年と2008年は各々80回、90回の記念大会で2校出場しており、述べ27校)
この要因はどこにあるのだろうか?
愛知県大会の最後の過酷な試合が影響しているような気がしてきた。
7月一杯まで過酷な愛知県大会を戦い、市や県、高野連、朝日新聞に挨拶に行き、関西に移動し、甲子園練習して大会が始まる。
体力がある高校球児とは言え、体が休まる暇もないような気もする。
神奈川・愛知・大阪の県大会比較
例年、最後に出場校が決まるのは愛知県か大阪府だと思う。
参加校が多いことが影響しているだろう。
2014年の参加校数ランキングBEST3は以下の通り。
順位 | 都道府県 | 参加校数 | 使用球場数 |
1位 | 神奈川 | 190校 | 12球場 |
2位 | 愛知 | 189校 | 10球場 |
3位 | 大阪 | 180校 | 8球場 |
神奈川とほぼ同じ参加校数の愛知県。
再試合がなければ試合数は1試合しか変わらない。
神奈川県のスケジュールを見ると、愛知県と比較してとても余裕がある。
5回戦のあとに休養日。
準々決勝は2試合ずつを2日に分けて、準々決勝の後にはもう一度休養日。
5回戦から4連戦となる愛知県大会と大きな違いだ。
これは球場数の違いと夏休み前の平日開催している点が大きいと思う。
夏休み前の平日開催とは、2014年であれば7月14日~18日までの話。
大阪大会は使用球場が愛知県大会と比較して少ないが、こちらも平日開催を利用しての好影響か、準々決勝と準決勝の間に休養日を取り入れている。
学業との関係を考えれば平日開催の是非はあるだろうが、昔利用していて今は使わなくなった球場の再利用や開催週を早めることで対策が打てる感じがする。
高校野球のルール改正は大きな目で・・・
高校野球についてはタイブレークの導入やピッチャーの投球数制限が議論になっている。
個人的には、これらの導入は野球の質が変わってしまうので反対だ。
しかし、大きな目で大会運営を考えれば改善余地は多くあるのではないだろうか?
沖縄や北海道までとはいかなくとも、地方大会の開催を早めて、3~4日でも甲子園の初日を早めれば大会終盤での休養日設定が可能になるはずだ。
実は私は愛知県大会がほぼ最後の代表校決定になることや、県大会終盤の激選は好きであった。
しかし、昨今の酷暑、それに伴う高校野球に対する議論を見ていると、変革期に来ているのだなと思う。
愛知県だけをみれば、県大会の日程改善が全国で勝てる対策の一つになると思う。
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