昨日、カープの歴代キャッチフレーズを紹介した。
近年は造語となっているのが多いが、過去のキャッチフレーズを見ると監督の意向が強く出ているように感じて興味深い。
監督とキャッチフレーズの関係性
キャッチフレーズが定着した1973年以降、英語のキャッチフレーズが多かったが、2012年頃から漢字が主流になりつつある。
勝手な推測だが、マーティ・レオ・ブラランが退任して以降、監督ではなく球団側がキャッチフレーズを決定しているように思う。
そのマーティ・レオ・ブラウン、在任中は毎年「ALL-IN」のフレーズを使っていた。
全員野球的な意味があると思うが、「疲れ切った」という意味もあり、死力を尽くせということだろう。
三村敏之も「TOTAL BASEBALL」というフレーズをほぼ毎年使っていた。
野球は総合力のスポーツだが、三村敏之を尊敬している緒方孝市も、走攻守全ての総合力で挑むはずだ。
また、流行的なものもあるのかなと思う。
古葉竹識監督時代、日本一になった1980年は「3S BASEBALL (SUSPENCE SPEED START)」であり、その翌年は「3A BASEBALL (ACTIVE ACTION APPEAL)」。
後任の 阿南準郎は優勝した翌年に、「3C (COMMUNICATION COMBINATION CONCENTRATION)」とキャッチフレーズを付けている。
このように優勝した年の傾向を引き継ぐものもあれば、第2次山本浩二政権下の2004年位は、「WILL TO VICTORY」としているが、これはカープが最後に優勝した第1次山本浩二政権下の1991年と全く同じもの。
キャッチフレーズにも縁起を担いたのだろう。
最も面白いといっては失礼だが、興味深いのは達川晃豊(監督時代の表記)。
監督に就任した1999年にはアメリカ大統領バラク・オバマより10年も前に「YES, WE CAN」をキャッチフレーズにしている。
翌2000年には「START FROM ZERO ZERO」としているが、これは1983年の「START FROM ZERO」の強調系?
何とも達川晃豊らしい。
近年のキャッチフレーズは狙った感のある造語が多いが、監督の考えや目指す野球の色を出しても良いのではないかと思う。
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